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2015年度介護保険制度の見直しについて

 介護保険制度は2000年度に始まりました。介護報酬を改定する3年ごとに区切ると、今度の改定は5期目となる2015年度で、政府は介護度の軽い要支援者を対象とする介護予防サービス事業を、自治体に権限移譲する法案を国会に提出しました。
 消費税が上がったとしても、それを上回るペースで増えていく社会保障費を抑制するため、介護度の低い要支援者向けのサービスについて、市町村に権限を移譲し、単価を低くしたり、本当にサービスの必要な利用者を絞り込むことが狙いです。
 単価を低く抑えるために国が提案しているのが、ボランティアの活用です。元気な高齢者などに担い手になってもらうということでしょうが、これにはかなりの無理があります。
在宅サービスについては、株式会社等の民間企業が5割以上を占め、それらの組織の収益を確保するために、市民がボランティアに参加するとは到底考えられませんし、NPO法人等の非営利活動組織であっても、今まで職員が有償で行っていた仕事をボランティアに任せるとは思えません。
 ボランティアを活用するのであれば、サービス内容や利用者の条件をはっきりと有料サービスと分け、ボランティアの管理については、社会福祉協議会などのボランティア支援団体に委託し、高齢者のワンストップ相談窓口である地域包括支援センターと連携しながら、あたらな仕組みを構築していくことが必要でしょう。
 それでは、事業者はどのような対応を今から取るべきでしょうか。
 介護事業者最大手のニチイ学館は、介護保険外のサービス強化に動いています。介護保険対象外のサービスを扱うヘルスケア事業本部を設置し、今後減少していく介護保険適用サービスを補い、介護サービス全体では売り上げが変わらないようにしています。
 2013年1月~10月の老人福祉・介護事業の倒産件数は、44件(前年同期比62.9%増)に達し、介護保険法が施行された2000年以降では、過去最多のペースで推移しています。サービス別では訪問介護事業は過去最多を更新しており、規模別では従業員5人未満の小規模事業所が7割となっています。
 今後の介護報酬改定でますます小規模事業所には厳しい時代が来ることが予想されます。機能回復訓練の導入や、認知症専用サービスの提供、こだわりの食事の提供など、いかに独自性を打ち出していけるかがポイントとなるでしょう。
原先生

 

 

 

(原 賢治)

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